昭和の特撮ヒロイン vol.8
入江ナミ/緊急指令10-4.10-10
ご挨拶
円谷ヒロイン第三弾! 〜奪われた光〜 この新刊も本来であれば、昨年末の冬コミで頒布する予定でしたが、 書類不備で落選してしまい、非常に悔しい思いをしました。 しかしそれにより「資料性博覧会07」で本誌を新刊として 頒布できることは、結果としては良かったのかもしれません。 今回は『緊急指令10-4・10-10』のヒロイン・入江ナミを 特集することにしました。前号の『トリプルファイター』や前々号の 『ウルトラマンエース』と同じ円谷プロ製作であり、放映されたのも 1972年と全く同時期の作品です。先の二作品に登場した早瀬ユリと 南夕子は変身ヒロインとして、従来にはない話題性を保っていまいした。 「彼女たちと比較して入江ナミはどのような存在だったのか?」 先のヒロインと対比する形で彼女の人物像を分析していきます。 また入江ナミを演じる牧れい氏は『スーパーロボットレッドバロン』の ヒロイン・松原真理として出演しており、本誌Vol.1でも紹介しています。 その際に彼女の圧倒的な人気を実感し「いつか牧れい氏が演じた もうひとりの特撮ヒロインを紹介したい!」と 前々から思っており、今回ようやくそれが実現しました。 しかしそんな期待の反面、本作における入江ナミというヒロインの “印象の薄さ”を拭うことができないもの事実です。 牧れい氏という逸材を本作に迎え入れながら、 加えて円谷プロは「生身の人間の活躍を描く」という 新たなテーマを掲げながらも・・・。 今回は“奪われた光”というキーワードを掲げましたが、 入江ナミが劇中で輝けなかった理由を、様々な側面から考えていきます。 昨年には念願であった本作の全話DVD BOXが商品化されました。 加えて円谷プロ生誕50周年ということで、多く関連書籍等が出版されるなど、 昭和特撮もかつてない盛り上がりを見せています。 今回はヒロインの紹介だけに留まらず、本作が放つ独自の魅力に ついても触れていきます。そこには現代の我々が忘れかけていた 大切なものが隠されているように思えてなりません。 「それが何なのか?」皆様と一緒に考え、そして見つける ことができれば自分にとって、これ以上の喜びはないでしょう! Toshirou. 2014/5/1
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